Lesson 05-4 事故 応急処置

飲み込む力が弱くなると食べ物がうまく食道を通らず、詰まってしまう事も少なくありません。このような事態に陥った時、ついのどに手を持って行ったり、苦しそうに息を止めたりします。

そのまま放置していると呼吸ができなくなり、命が危険なため早めの処置が大切になってきます。

処置の仕方

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  1. 患者の体を起こし、口を開けさせます。この時、入れ歯があるようなら外しておくようにしましょう。もし食べ物が外へ出たとしても、処置の最中に外れて体内へと落ちてしまったら逆に大事になってしまいます。
  2. 口の中を覗き、指を入れて食べ物をかき出します。このような状態の時、患者の舌は奥へと引っ込んでいることがあります。慌てて処置しようとすると舌を奥へと押すだけで、詰まった食べ物を取り出すことができません。この処置をする時には必ず指を舌の上に置き、動かないようにしてから取り出します。
  3. もしこれでも取り出せないようなら、舌の上に指を置いたまま背中を叩いて咳をさせ、吐き出させます。
  4. それでもダメなら患者の体を前に倒すようにしながら、胃の辺りを強く圧迫し、食べ物を吐き出させます。

どれも本来体が行える動きと逆の方向に食べ物を移動させるので、患者は苦しい思いをします。しかしこれらの処置を行わないと呼吸が出来ないので、多少の痛みは覚悟して処置を行うようにしましょう。

救急車を呼ぶ

上記のような処置を行おうとしても、救急時には緊張してうまく行えない事も多々あります。そしてやっとの思いで食べ物を取り除いたとしても、患者が意識不明の状態に陥っている場合も少なくありません。

処置がうまく行えても意識がないようでしたら、ためらわずに救急車を呼ぶようにしましょう。

食事がのどにつかえた時、一刻も早く取り除くことが重要です。救急隊が到着する前に取り除かれた人の9割が生存し、到着後に取り除いた人の生存率は3割となり、時間の差によって生存率は大きく変わります。

また、救急車が素早く到着できるかどうかも生存率に大きく関わるため、患者の「住所」「氏名」「年齢」はもちろんの事、可能なら「住所近隣の目印」や「患者の容態」も連絡時に伝えられるようにしておきましょう。

救急車が到着するまで

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救急車が到着するまで自分でもできる処置を行って、生命活動を維持させておきます。他にもかかりつけの医師、病因が分かっているようなら連絡をしておき、患者の受け入れ態勢をとってもらうようにしましょう。

それと救急病院へと持参していく物も準備しておくと後々便利です。

  • 健康保険証
  • 現金
  • 携帯電話
  • 印鑑
  • 筆記用具
  • 緊急の連絡先
  • 服用している薬の一覧表や病状を記載した物

到着後は救急隊の指示に従い、患者に付き添って代わりに質疑応答を行って症状の報告を行うようにしましょう。