Lesson 10-3 食後のケア 歯磨き

歯磨き

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自分で出来る場合

自分ではブラシを持てる人は介助する人に付き添ってもらいながら自分でやってみましょう。些細な手の動きでも、大きなリハビリテーションになります。

  1. 歯磨きは洗面所で出来なくても、ベッドの上やテーブルで出来ます。これにコップ、水と唾液を吐き出すための容器、可能であればもあるとベッドから移動できない人でも十分に歯磨きを行えます。
  2. 歯は磨き残しがないようにまんべんなく磨くようにしましょう。本人が磨いた後に、介助者は高齢者の手の動きや磨き終わった口の中を覗いたりして、磨き残しのところ、足りないところを教えてあげてください。もし本人が疲れているようでしたら、介助者が仕上げを行ってどこが磨き足りないのか教えてあげましょう。
  3. 歯磨き剤の使用は本人の意思を尊重して使うかどうか判断してください。付ける場合でもほんの少しの量にしましょう。歯磨き剤の量が多いと口が泡だらけになり、磨いてない箇所も『磨いた』と判断してしまう可能性があります。
  4. 握力が弱い、マヒしているなど上手く歯ブラシが握れない方には様々な改良型の歯ブラシを使用するよう勧めましょう。柄の形が握りやすい物や、ホルダーを使用して掴みやすくしている物もあります。
  5. 電動歯ブラシによって細かい部分まで磨けて有効な場合もありますが、重さや使用中の振動が体に合わず、かえって使いにくいを思う人もいます。興味があったら試してみて、ダメなら今まで通りの方法で歯磨きを行いましょう。

自分で歯磨きが出来ない場合

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自分で歯を磨けない人の口腔ケアは介助者が行いますが、可能であれば座位で行う事をお勧めします。寝たままの状態で行うと唾液や泡がのどを通ってむせてしまったり、誤嚥する恐れもあるので注意が必要となります。

  1. 他人の手で歯磨きを行うのに抵抗がある人には、食べ物のカスをガーゼや柄付きのスポンジなどで取り除いていきます。
  2. 毛先が柔らかく、小さな歯ブラシで磨いていきます。寝たきりでうがいが出来ない場合が多いので、泡が出やすい歯磨き剤の使用は控えましょう。歯ブラシに付いた歯垢はコップの水で洗い、1本ずつ磨いていきます
  3. 歯と歯の間は可能であれば歯間ブラシを使用すると良いでしょう。
  4. 口の中をすすぐ場合、寝たままでも水の量を調節できるように『吸い飲み』という器材を使用して口の中へと水を注ぎ、口の傍へと持って行った容器に流してもらいます。注水と吸引が同時に行える装置もありますが、高価なため誰でも使用できるわけではありません。
  5. 専用の器具を用いて、舌の苔を取る事も大事です。
  6. 終わったら温かいタオルで顔を拭き、「綺麗になりましたよ」などの声掛けを行って終了の合図を送りましょう。