Lesson 09-2 道具 食具 その2

多機能スプーン

多機能

前のページで紹介した握るだけで挟める箸と形状が似たスプーンです。スプーンが真ん中から割れた状態で、さらにスプーンの先がフォークのように少しだけ尖っているので刺すことはもちろんの事、挟んだり、切ったり、すくったりと、様々な目的や用途に合わせて利用することが可能です。

柄に角度が付いている物

こちらも前のページで紹介した首に角度の付いた物と似ていますが、こちらは食べやすさよりも持ちやすさの方を優先した食具になります。さらにすでに角度が付いた状態で販売されている物が多く、自分で角度を付けることは出来ません。

ホルダー

手がマヒしていたり、握力の弱い人が利用する道具です。腕時計の様に巻き付けてホルダーを固定し、スプーンやフォークを差し込んで食事を行います。また、きつく巻きつけるのが苦手な人の為に、傘の取っ手のように先が曲がって手に引っ掛けるタイプの物もあるので、それぞれ試して本人の希望に合わせましょう。

改良食器、固定具

食具だけでなく、料理を乗せているお皿にも食べやすい工夫が施されています。また、通常テーブルへの汚れを防いだり見た目を華やかにするシートなども、高齢者の食事を支えているのです。

選び方

本人に合わせた食具を利用しても食べ物がすくいにくく、食器からこぼれやすい場合には食器の方を改良したり固定して食べやすい状況を作ってみましょう。

  1. フチが高く、丸みが付いた物はすくいやすくなる。
  2. 滑り止めのシート重い食器を利用すると食器が動きにくくなるため、すくいやすく、こぼしにくくなります。

種類

食器やシートなど、食具以外にも食べやすくなる道具は下記のようなものが存在します。

すくい易い皿

プラスチックや陶器、木などの様々な素材がありますが、どれもすくい易い皿の条件は変わりません。淵に丸みが付いており、利用するスプーンに合わせやすい物だとさらに良いです。底の深さは料理の種類や目的に合わせて使い分けましょう。

フードガード

底が浅く、丸みがない平皿だとこぼす確率がとても高くなります。しかし料理の見栄えを考えて平皿を使用することもあります。そのような時に平皿に取り付け、壁を作ってこぼすのを防いでくれます。

吸盤

滑り止めの突起物、吸盤が両面に付いており、上に乗せる器と下にある机にそれぞれくっついて固定させます。物によっては吸い付きにくい物もあるので、使用する皿や机の材質に合わせて使うか判断しましょう。

滑り止めシート

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模様や材質、大きさなど、多種多様な種類が存在します。模様が本人の好みだと食事を楽しむ気持ちが高まるので、出来るだけ本人の要望に合わせるようにしましょう。また、シートではなく皿の下に滑り止め用のゴムが装着してある物もあるので、どの食器が合っているのか色々試してみてください。