食中毒とは
食中毒とは、食物に付着した細菌やその毒素を摂取することにより引き起こされる症状のことを言います。
主な症状例は腹痛や吐き気、嘔吐、下痢などが挙げられますが、その他にも発熱や頭痛、さらにひどくなると腎臓機能に障害が発生したり、神経のマヒ、けいれんを起こすなど、重症化する可能性もあります。また、高齢者には下痢や発熱によって引き起こされる脱水症状にも注意しなければなりません。
このように症状の幅が広く一纏めに『食中毒』と呼んでいますが、細菌によって引き起こされる食中毒には大きく2つの種類に分類されます。
それが、摂取した細菌が体内で増殖して起こる『感染型』と、食品中で発生した毒素を摂取して起こる『毒素型』の2つです。
主な原因菌
食中毒の主な原因菌は、『感染型』のサルモネラ菌や腸炎ビブリオ、『毒素型』のブドウ球菌とボツリヌス菌が挙げれらます。ですが毒素型の食中毒が発症する確率は低く、ほとんどが感染型による物です。
とはいえキャンピロバクターやエルシニア菌など、上記に挙げた例以外の食中毒も確認されていますので、これらだけが原因とは言い切れません。
主な病原菌に関する食中毒の表を記載しておきますので、参考にしてみてください。
食中毒予防の3原則
食中毒を予防していくために必要な3原則があり、それが下記の3項目になります。
- 細菌を付けない
- 細菌を増やさない
- 細菌を殺す
食中毒は体の中に悪性の高い細菌が入る事で引き起こされるので、まずはいかにして細菌を体内に入れないかが重要となってきます。
細菌を付けない
細菌を付けない、とありますが、空気中に含まれる細菌の付与を防ぐことはとても困難な事です。ですがその量を減らすために、調理する前に材料を水洗いするだけでもだいぶ減らすことができます。
その後の調理も無駄に時間をかけることなく、てきぱきと動いて料理を完成させましょう。
細菌を増やさない
細菌が増えやすい温度は種類によって変わってきますが、多くの種類は空気中の気温程度でも増えていきます。特に蒸し暑くなる夏場が最も増えやすい時期です。
また、細菌が増えたことによって腐ったりカビが生えたりして見た目でも分かるほど食用に適さない状態になってしまったら、すぐに捨てるようにしてください。
冷凍保存が必要な材料はすぐに冷蔵庫へしまい、細菌の活性化を止めるようにしましょう。また、自然解凍する場合には外の空気中にさらさず、チルド室などを利用してゆっくりと解凍させてください。
細菌を殺す
細菌を体内へ入れない最も効率が良い方法が、熱によって細菌を殺すことです。
熱湯消毒という言葉があるように、細菌のほとんどが100℃近くの温度で殺菌されます。その為、食事に熱を通すことで食中毒の恐れが格段に減るのです。

