Lesson 12-4 介護食の調理 献立

主食

パン

主食は炭水化物、主にご飯やパン、麺類などを選びます。基本的には毎日同じ物になりますが、高齢者の好みに合わせてたまにお寿司やそうめんなど、変化を付けて飽きさせないようにします。

菓子パンや甘い物はおやつとして食べるのは良いですが、食事としてはバランスが悪くなってしまうので控えるようにしてください。ご飯があまり食べられない場合には、イモ類や柔らかい煮豆などで代用してエネルギーにしましょう。

おかずの主菜

料理の中心となるおかずで、主にたんぱく質を得るための物です。場合や状況に合わせて、材料を使い分けていきましょう。

肉類

ステーキなどの厚切りはスジがあって噛みにくいので、あらかじめスジを切っておくか、薄切りやひき肉など食べやすい形にする工夫を用います。

魚介類

旬の素材を取り入れて献立に変化をもたらしましょう。イカやタコなどの軟体動物は噛み切れない人も多いので、すり身にしてつみれで食べるなどの工夫が必要です。

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半熟状の卵ですと消化に良く、手軽に調理できるので朝食などの時間がない時には便利な調理法です。ですが火を通し過ぎて固ゆで卵になってしまうと、パサパサして飲み込みづらくなるので誤嚥の可能性が高くなります。

大豆製品

豆腐納豆などの大豆加工品は種類が多く食べやすい食品なので高齢者の献立にもよく組み込まれます。ですが嚥下障害のある人は納豆の粘りやにおいで誤嚥してしまう可能性があるので、あまり多用しない方が良いです。

副菜

副菜は主に野菜類を中心として組みます。他にも栄養バランスを考えてイモ類を加える事もあるので、そちらについても説明していきます。

イモ類

イモ類は高齢者に好まれる柔らかい食材です。加熱してもビタミンCが壊れにくいので、調理の幅も増えます。

野菜類

野菜は大きく分けてビタミンA、カロチンを多く含む緑黄色野菜と、ビタミンCを多く含む淡色野菜があります。出来るだけ多くの種類の野菜を使用するようにしましょう。

根菜のゴボウやタケノコなど、繊維の多い食べ物は歯の隙間に挟まってしまいがちなので、細かく切って柔らかく調理して食べやすいよう工夫する必要があります。

その他

汁物や2つ目の副菜などに使用される食材をまとめて紹介していきます。

キノコ類

低カロリーで食物繊維が多い食材です。便秘時には必要な食材ですが、そこまで消化が良いわけでもないので食べ過ぎには注意しましょう。

海藻類

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食物繊維やミネラルなど、微量栄養素が多く含まれる食材です。こちらも便秘の時に有効な食材ですが、大きめに切り分けてしまうとワカメなどは喉に張り付いてしまうので注意が必要です。

乳製品

たんぱく質とカルシウムが摂り易く、丈夫な体作りには欠かせない食材です。ですが高齢者の中には牛乳が飲めない人もいるので、ヨーグルトやポタージュなど、飲み込みやすい形にして提供していきましょう。