Lesson 02-2 栄養について 基礎 その2

たんぱく質

a0002_012051

たんぱく質も多少はエネルギー源として使われますが、主な働きは体を作る事です。

筋肉や内臓だけにとどまらず、骨、皮膚、髪、爪などを構成しています。口から体内へと入って行ったたんぱく質は消化器官である胃や腸で分解され、吸収しやすいアミノ酸へと変化されます。そして吸収した後に体を作るために再びたんぱく質へと戻します。

動物性たんぱく質には良質なアミノ酸が得られる貴重な栄養素ですが、それと同時に多くのカロリーを保有しています。なのでたまに植物性たんぱく質も得るようにしてカロリー量の調整を行いましょう。

動物性たんぱく質は肉類魚介類卵類乳製品などに多く含まれており、植物性たんぱく質は大豆に多く含まれています。なお、その成分は加工しても含まれたままなので豆腐みそ納豆などを用いて摂取することも可能です。

若くても高齢者でも、必要とするたんぱく質の量はほとんど変わりません。

しかし体の老化によって体機能が衰えているため、効率良くたんぱく質の全てを筋肉へと作り変えることができません。もし高エネルギーの肉類を常食していると、余分に余ってしまったたんぱく質が脂肪へと変わり、積もり積もって肥満へと繋がってしまう恐れがあります。

高齢者の方には噛みにくく脂が多くて消化器系にダメージを与える肉類は抑えるようにし、魚介類や大豆製品などでたんぱく質を摂取してもらうようにしましょう。

ビタミン

2505e25413e4cd3c89fb721580e8beed_s

ビタミンは体内の代謝を調節し、生命を維持する働きを持っている有機化合物です。必要量は少ないのですが、体内で作ることができないので食事で摂取しなければ得ることができません。

ビタミンには水溶性ビタミン脂溶性ビタミンの2つに大きく分類できます。

水溶性の方は1度にたくさん摂取しても不必要な分は排出されるので、過剰摂取の症状はあらわれにくいです。しかしその分貯蔵しておくことができないので、毎日摂取する必要があります。逆に脂溶性の方は肝臓に蓄積されていくので、摂り過ぎによる過剰症がまれにあるので気を付けるようにしましょう。

ですがどちらも摂取量が少ないと欠乏症が起きてしまうので、定期的に必要量のビタミンを摂取しなければなりません。

脂溶性ビタミンとして扱われているのはうなぎや緑黄色野菜に含まれるビタミンA、キノコ類に含まれるビタミンD、小麦麦芽や大豆油に含まれるビタミンE、ほうれん草やトマトに含まれるビタミンKなどがあります。

水溶性ビタミンはこれ以上に種類があり、ビタミンBビタミンC、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンなど、それぞれに働きの差はありますが、どれも体に必要で摂取しなければなりません。こちらは過剰症の恐れがほぼないので、多少多めにとっても問題ありません。

ミネラル

ミネラルは体の中に存在する元素の中で、わずか4%ほどしか占めない無機質の総称をいいます。ですが微量ながら生命を維持する為に欠かせない栄養素なので、欠乏すると免疫力が低下したり貧血や筋力の低下など、様々な症状が現れる可能性があります

特に高齢者には骨や歯を作るカルシウム血液中で酸素を運ぶ鉄たんぱく質を合成する亜鉛を積極的に摂って行くのがお勧めです。もし普段の食事で不足するようなら、サプリメントなどで補給するのも1つの手です。

しかしサプリメントはあくまで『栄養補助食品』ですので、まずは食事を改善してみる事から始めるようにしましょう。